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後払いの導入効果について検証!②後払いを選ぶ理由と販売方法について

前回のコラムでは後払いを好む顧客層についてご紹介をしましたが、今回は顧客がどのような状況で後払いを利用するのか、またどのような販売方法の場合に後払いが利用されやすいのかをご紹介します。

顧客はどのような状況で後払いを使うか?

後払いの利用ユーザーはどのような動機から後払い決済を利用するのでしょうか。

Office withによる「後払いシステムの利用実態」に関するアンケートでは26.9%の人が「その時お金がなかったから」と答えました。また15.3%の人が「商品が届くか心配だったから」と実際に商品が届いてから支払いができるという点にメリットを感じて後払いを利用するとのことでした。

後払いを利用した理由.png

(参考資料)クレジットカードレビュードットコム

これより、日常的に好んで後払いを利用するというユーザーを超えて「今月は手持ちのお金がない」というような特定の状況下で後払いを使う人が最も多いことが分かります。

前回のコラムでは販売する商品のターゲットがコンビニ後払いを使う人が多い年齢層や性別とマッチしていればコンビニ後払いが有効とお話しましたが、ターゲットが違っても、「今はお金がないが、この商品が必要!」というようなイレギュラーな状況でユーザーの購入機会を逃さないための決済手段としてコンビニ後払いは有効です。

単品通販ではコンビニ後払いの決済比率が高い

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(参考資料)第28回全国通信販売利用実態調査報告書

商品を一種類または数種類に絞る単品通販では、リピート販売や定期販売に誘導することが多いため、初回の購入ハードルを低くして新規顧客を増やすことが重要です。そのため、商品を確認した後に支払いができるコンビニ後払いを導入している事業者が多く、支払われる金額もクレジットカードより9.3%高くなっています。

定期購入モデルの販売では、価格の安い初回お試し版にコンビニ後払いでの支払いを勧めるショップが多いですが、これは後払いの強みである「商品を確認してから支払いができる」という点が購入ハードルを下げ、「試しに買ってみよう」と購入に至るユーザーが多いからです。


事業者にとってうれしい「債権保証型後払い」

ここまでコンビニ後払いのユーザー層や後払いを選択する理由などを見てきました。「コンビニ後払い」と一括りにしていましたが、コンビニ後払いには代行会社に債権を委託する「債権保証型後払い」と自社で債権を管理する「自社債権型後払い」の2種類があります。(2つの決済の違いについてはこちらをご覧ください)

従来コンビニ後払いを導入するには請求書の発行や入金確認、督促を自社で行う必要がありました。そのため、事業規模が拡大し注文数が多くなるに伴い、後払いの利用件数、そして未払い分の督促対応も増えてしまいます。

これまでのコラムでご紹介した「債権保証型」の後払い決済ではそのような業務負担を代行会社にアウトソースできたり、APIで注文情報を後払いシステムに連携することができたりするため、事業者の業務負担を増やさずに後払い決済の導入ができます。

EC需要は年々高まり、どのショップでもバックヤード業務の効率化は重要な課題となっています。後払いの中でも「債権保証型」の後払い決済の人気が高まっているのは、この「本来必要な作業を代行会社に任せられる」という理由がひとつにあると考えられます。自社で後払い決済を運用する際にかかる手間と金額に比べ、その業務をアウトソースできる後払い決済を導入するメリットが大きいと感じる事業者が多くなってきているのです。

購入のハードルが下がる点がコンビニ後払いの強み

コンビニ後払いの最大の強みは「購入のハードルを下げられる」点です。クレジットカードを持っていない、または利用したくないユーザーに加え、初めて利用するECサイトでカード番号を入力するのに抵抗がある人などあらゆるユーザーへのリーチが可能になります。

コンビニ後払いを導入すると必ず売上が増加するとは言い切れませんが、クレジットカードだけでは取りこぼしてしまう異なるニーズを持ったユーザーからの購入が見込めるため、結果的に売上増となる可能性は高いです。

また購入ユーザーにとっては、自社債権型の後払いも債権保証型の後払いもどちらも大きな違いはありませんが、上記の理由から債権保証型の後払い決済はより事業者にメリットのある支払い方法となります。

請求書発行なども代行会社に任せられるため、後払いを始めるにあたり特別な準備も必要なく、コンバージョン改善の施策のひとつとして後払い決済をテスト的に試してみるという事業者様もいます。

後払いの導入効果について、事業者ごとに差はありますが、売上増加に寄与する可能性は大です。

最後までお読みいただきありがとうございました!